良い天気に恵まれた中、2024/9/2および9/3の2日間、北海道科学大学高校の1年生を対象とした高大連携教育を行いました。
この高大連携教育において、電気電子工学科では佐々木教授が午前中の時間帯に「半導体デバイスとプログラミングを応用してアート作品を創ろう」、午後の時間帯に「ソフトウェアとハードウェアの競演」をテーマにした2つの講座を実施しました。
午前の講座では、2019年度から夢プロジェクトで取り組んでいる電気電子工学技術を利用したInstallation Artを構成するコンピュータ基板を1枚、はんだ付けにより制作して頂きました。昨年度、このInstallation Artを構成するコンピュータ基板の数が1,024枚となり、全幅17.3mの壮大な光のオブジェとして展示することができています。
はんだ付けが不慣れな高校生も作業を繰り返すことで上達していき、全員、無事に完成させることができました。最後の動作試験で、電源ONと共に4つのLEDが光ったとき、手をたたいて喜んでくれた高校生がいたことが印象的でした。これを機会に、是非、ものつくりの楽しさを今後も継続して味わって頂ければと思います。
午後の講座では、高校の物理でも出てくる抵抗RとコンデンサCを組み合わせることで実現できるRC発振回路という信号波形を持続的に出力する仕組みについて、幾つかの面から解説しました。内容としては、RC発振回路をソフトウェア技術も利用しながら実現する方法や、フリーの電子回路シミュレータLTSpiceを使ったRC発振回路の設計およびシミュレーションによる動作確認、そして、その電子回路シミュレータで設計した回路をブレッドボードを利用して実際にハードウェアとして組み立て、その動作波形をオシロスコープで確認する実験を行いました。最後に、RC発振回路の抵抗Rを光センサの一つである光導電セル(CdS)に変更することで、光センサに照射される光の量によって、RC充放電回路の充放電スピードが変化し、スピーカーを通して出てくる音の高低が変化することを体感してもらいました。
電気回路、電子回路、半導体デバイス、センサ、コンピュータ、プログラムなど、いろいろな知識や技術を知ることで、その組み合わせは無限に広がり、夢に描いていたことを実現に結び付けやすくなるということを、今回の高大連携教育で感じ取ってもらえていたら嬉しいですね。
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