2024/12/21(土)に電気電子工学科の2024年度第1回目の卒業研究発表会が実施されました。
2024年度の電気電子工学科では、初の試みとして卒業研究発表会を12月と2月の2回に分けて実施することにしました。
その第1回目の卒業研究発表会が、12/21(土)にG204教室で実施されました。
開始にあたって小島学科長から挨拶がありました。卒業研究発表会の趣旨や進行の仕方の説明に加えて、学生の緊張を解すようなメッセージがされた後、卒論研究発表会がスタートしました。
今回は、小島ゼミ、伊藤ゼミ、村口ゼミ、三橋ゼミの4ゼミの卒業研究発表が行われました。
最初に小島ゼミの研究発表が行われました。
一言で言うと、生活に密着する「食品管理とAIの融合」です。
五感情報代替センサとAIによる「おいしさ」の数値化に関する研究に従事されている小島教授のゼミでは、スマートフォンに内蔵されているカメラで取得された画像を利用する解析手法やYOLOのようなAIを活用した物体検出法を効果的に活用して、食品の安全性や品質を分析し評価するようなテーマなどについて発表されました。
小島ゼミの研究テーマの一例
赤外線カメラを用いた食肉の加熱過程に関する研究
ノイズキャンセリングを利用した音声抽出に関する研究
トマト画像とYOLOv8による糖度推定に関する研究
二番目は伊藤ゼミの研究発表が行われました。
一言で言うと、誰もが注目する「The AI !」です。
時間と共に変化するデータである時系列を人工知能(AI)により解析と予測を行う研究に従事されている伊藤准教授のゼミでは、やはりAIを活用する医工連携やゲームにかかわるテーマや、AIの機能をFPGAを利用してハードウェア的に実現するためのテーマなどについて発表されました。
伊藤ゼミの研究テーマの一例
FPGAによる単純パーセプトロンのハードウェア実装に関する研究
ニューラルネットワークを用いた布を介した心電図の波形予想と正常異常判定
強化学習による対戦ゲームにおけるエージェントレベル調整に関する研究
昼休みを挟んで三番目は村口ゼミの研究発表が行われました。
一言で言うと、ズバリ「半導体」です。
高効率エネルギー利用に向けた半導体材料・デバイスの研究に従事されている村口教授のゼミでは、排熱・冷却の過程で無駄に環境に捨てられている未利用熱エネルギーを有効活用するための新デバイスの開発や、ナノスケールの半導体デバイスを開発する上で発生する課題を機械学習を利用して解決するための手法などのテーマについて発表されました。
村口ゼミの研究テーマの一例
風化黒雲母と金属間の接点の形成とその電気伝導特性に関する研究
敵対的生成ネットワークを用いた半導体中の不純物分布の生成に関する研究
条件付き変分オートエンコーダを用いた半導体中の不純物分布の生成に関する研究
最後に三橋ゼミの研究発表が行われました。
一言で言うと、ロマン溢れる「宇宙工学」です。
コンピュータ応用に関する研究に従事されている三橋教授ですが、近年は特に2025年夏に打ち上げ予定の超小型人工衛星「HMU-SAT2」の開発・実現で活躍されています。そんな三橋教授のゼミでは、その「HMU-SAT2」に関わるテーマはもちろんのこと、Balloon Kiteを利用する災害時等に役に立つシステム開発などのテーマについて発表されました。
三橋ゼミの研究テーマの一例
Balloon Kiteの係留安定性能の評価に関する研究
HMU-SAT2搭載バッテリーの性能試験に関する研究
HMU-SAT2搭載バッテリーの安全試験に関する研究
今回は天候にも恵まれ、多くの学生さんおよび教員が参加する中で活発な質疑応答も行われるなど、とても盛会な卒業研究発表会となりました。
発表された4年生の皆さん、大変お疲れさまでした。
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